物件番外編 仕様の低いマンションとは?

はじめに

どーも!ボンネット開け男です!
今日は物件レビューの番外編として「建物仕様の低いマンションとはどんなものなのか」について書きたいと思います。
というのも、先日レビューした「SHINTO CITY(シントシティ)」を筆頭に、世は空前の低仕様マンション時代です。土地の価格は下がらない、建築費も下がらない、なのに給料は上がらずサラリーマンが買える限界は頭打ち。そうなると、売れるマンションを作るには、建物の質を落としてマンションの価格を下げるしかありません。
「SHINTO CITY(シントシティ)」の記事はこちらから


しかし、マンションというものは、数年スパンで探すものではありません。そのため、最近マンションを探し始めた人たちは、最近のマンションが低仕様であることに気づきません。今住んでいる賃貸物件より良ければ、高級マンションだと思い込んでしまうのです。ベンツやレクサスの存在を知らなければ、ダイハツの軽とプリウスを比較して、プリウスが高級車だと思い込むのです。「安い!」と思って食いついて低仕様マンションを買わされては、安物買いの銭失いです。そんなことは避けなければいけません。そのため、本日は、低仕様マンションについて説明していきます。
なお、評価尺度は個人的見解です。私は専門家ではありません。確実性は保証しませんので、飲み屋の席で偶然知り合ったおっさんに教えてもらったぐらいの感覚でお願いします。

部屋の中

水回り

キッチン天板が人工大理石

人工大理石(写真:左)はアクリル樹脂などが主成分の人工で作られたものになります。当然天然大理石が含まれているものより安いです。人工大理石は、黄ばみや変色がしやすいうえに、傷がつきやすいという特徴があります。何もいいところがありません。
分譲マンションであれば、天然御影石一択です(写真:右)。高級感があり、傷が付きにくい。
-30万円(予想)

ディスポーザーがない

文字の通り。ディスポーザーがないことで、処理槽やら専用配管やらでマンションで数千万~数億の費用が浮きますので低仕様になります。ただ、これだけ主流になってきているので、特にファミリーマンションで付いていないマンションはないです。小規模マンションで、1戸あたりの価格に跳ね返ってしまうところを除けば、ほとんど付いています。また、処理槽のメンテナンスは、年間数百万かかるケースもありますので、管理費にも跳ね返ります
-50万円(予想) 後付け不可

収納静音ダンパーがない

静かに扉が閉まるようにするクッションみたいなやつです。稀に、キッチンにはあって、洗面台にはついていないケースがあります。1個あたり数百円~数千円なのだから、付けてあげればいいのにとしか思いません。
ホームセンターに安く売っていたります。
-1万円(予想)

トイレ手洗いカウンターなし

こちらも文字の通り。ほぼオプションで付けられるとは思いますが、標準で付いてないのはコスト削減の証拠です。
-10万円(予想)

トイレタンクあり

トイレが広く使えたり、水が連続で流せたり、節水になったりといいことだらけのタンクレス。写真はタンクレス。(停電時は不便だが、いいマンションは非常用電源あるしいいでしょ。)
-15万円(予想)

バスルームがダウンライトでない

ここは見逃しやすいのですが、お風呂の中の証明です。ダウンライトでない(写真:左)と、浴室が狭く感じますし、お掃除も面倒です。ダウンライト一択(写真:右)。
-10万円(予想)

ミストサウナがない

文字の通り。ミストサウナが標準で付いていないのは低仕様です。ボンネット家はついているけど、一度も使ったことないですが。いつ使うのか教えてください。
-10万円(予想)

洗濯機上にバーがない

ここはないのが当たり前に感じるので見逃しやすいですが、住む人のことを本当に考えたマンションであれば付いています。これがあるかどうかで、デベロッパーの「おもてなし精神があるかどうか」がわかる1つだと思います
-5万円(予想)

ドアタオルハンガー1本

これも洗濯機上のバーと同じ匂いです。デベロッパーが「住む人の利便性を本当に考えているかどうか」がわかる逸品です。安いと思いますが、それすらカットするのが今の新築マンションです。下の写真はハンガーが2本ある例です。
-2万円(予想)

水回りのその他

水回りは基本的にオプションが多いです。水洗のグレードアップとか、シンクのグレードアップなど。そこで対応できるものであれば頼めばいいだけなのですが、明らかに分譲マンションっぽくないものを標準で付けてくるデベロッパーは信用ならない。

リビング

床暖房がない

こちらはディスポーザーと同じで付いていないことはほぼありませんが、稀にコストカットで付いていないことがあります。超高級仕様マンションは全部屋に付いていたりしますが、普通のサラリーマンが手を出せるレベルはリビングだけです。エアコンと違って埃を巻き上げないので大好きです。
-50万円(予想)

収納が少ない

最近、本当に収納スペースが減りましたね。少ない面積で部屋を大きく見せるためには収納場所を減らすしかありません。個人的には布団が入るサイズのクローゼットがないものはNGです。
-5万円(予想)

納戸とWICに電源がない

ここ!ここ!声を大にして言います。見逃しがちです。納戸は掃除機、WICは空気清浄機など、なにかと電源使ったりするんですよ。その時にあると大変便利。おもてなしマンションにはついています。(画像がどこにも見当たりませんでしたが、積水とかはよく付いています)
-3万円(予想)

Low-eガラスでない

高仕様マンションではLow-eが増えてきました。Low-eは実際に使ってみないと効果はわかりづらいですが、遮熱と断熱がもの凄いです。実家の戸建てにLow-eを導入したのですが、西日の暑さがまったく感じられず感動しました。マンションによっては、西側にだけ付けているケースもありますが、全部に付けないあたりがTHE コストダウン。窓は共用部にあたるのでリフォーム不可で、後から変えられません。(Low-eっぽくなるシートとかは売ってますが安っぽい)
-20万円(予想) 後付け不可

ベランダ

スロップシンクがない

最近めっきり見かけないですね。ベランダを水で掃除するには?子供の靴を洗うには?ベランダでプールに入るには?いったいどうすればいいのでしょうか。老後に家庭菜園するという夢も奪われます。
-15万円(予想) 後付け不可

寝室

可動式ルーバー面格子

共用廊下部分は面格子がだいたいあります。可動式であることは大前提で、一部分だけ開けられたりするものは高仕様です。
-10万円(予想)

床(廊下・トイレ・洗面台)

床仕上げ(天然石)

これはオプションで対応が多いです。一気に高級感が出ます。というか、これだけやっておけば、分譲マンションらしさが出ます。リビングにちゃぶ台しか置いてなくても、廊下がこれならOK。来客はドア越しに追い返しましょう。なお、廊下・トイレ・洗面台全部やると結構な金がかかります。
-50万円(予想)

部屋の外

専有部分

住居前インターホンカメラ

マンションのエントランスでの来訪者がインターホンで見えるのは当たり前ですが、仕様が高いマンションでは、部屋の前にもインターホンカメラが付いています。同じマンション内に犯罪者がいないとは限らないので、あった方がいいに決まっています。NG○48は同じマンション内に犯人(共謀)がいましたね。
-10万円(予想)

玄関ドア挟み防止

これも一見すると気にならないのですが、ここまで気を使っているマンションはいい仕様です。指がなくなってからでは遅い。
-5万円(予想)

玄関ハンズフリーキー

入口のオートロック部分だけでなく、部屋の入口までハンズフリーのタイプが増えてきました。プラウドが多いか?当然高仕様です。うちもこれにしたい。
-5万円(予想)

トランクルーム

専用のトランクルームはいいですね~。ベビーカーや、土がついてしまった汚いものなども仕舞っておけます。これも最近は見かけることが少ないです。

共用施設

24時間ゴミ出しできない

某マンションで一躍有名になったやつです。24時間ゴミ出しOKにするには、空調、脱臭機、そしてごみを置けるスペースが必要です。最近の低コストマンションであれば、ごみを置くスペースを減らしてでも売る部屋を増やしたいと考えるのは必然です。

エントランスがしょぼい

文字の通り。しょぼさをどう判断するか難しいですが、吹き抜け天井でない、ソファーが安い、などなど。ここはフィーリングで感じてください。

駐車場が平置き

これは意外と思われるかもしれませんが、低仕様になります。なぜなら、機械式駐車場にすれば、空いたスペースを庭にしたり植栽をしたりできるからです。(建蔽率は決まっているので、空いたスペースに建物が作れるわけではないですよ)

エレベーターが少ない

よく100戸に1基あれば適正とい話を聞きますが、一概には言えません。3階ぐらいまでの人は半分程度しか使わなかったりするからです。なので、低層マンションの場合は少なくても大丈夫です。シントシティは1000戸で10基。確かに100戸に1基ですが、15階建てであることと、すべてファミリー向けで1世帯平均4人住むとすると、とても足りません。あと2基は必要でした。残念。

間取り編

スパン(横幅)が狭い

ファミリー向けの部屋なのに、部屋の横幅が6m程度は狭いです。売る部屋を増やすために、一部屋あたりを細くして、部屋の絶対数を増やしています。コストダウンマンションの典型です。

同じ間取りばかり

設計費をケチっています。いろいろな間取りから選ぶから楽しいのに、その楽しみを奪っています

アルコープがない

専有部分をなんとか70m2にするために、アルコープを削るケースが増えています。共用廊下から部屋が丸見えなんておら嫌だ。

共用廊下にエアコン室外機むき出し

昔は共用廊下側は室外機の囲みを作って、そこを花台などと書いて、棚のようにしたものですが、めっきり見なくなりました。

ペラポーが屋根まで無い

ベランダの隣との境界部分です。いいマンションだと、コンクリになっていて、突き破れる部分はその中に埋め込まれているのがほとんどです。間違っても、下記写真のような、上が空いていて、背伸びすれば見えてしまうようなマンションはNGです。

建物構造

直床

直床はコストカットの代名詞。45mを超えると建築基準法や消防法の規制が厳しくなるため、デベロッパーはいかに45mで部屋を詰め込むか考えます。二重床・二重天井にすると、45mでは14階建になりますが、直床だと15階作れるのが一般的です。そのため、15階建のマンションは要注意です。いろいろな点でコストカットをしている可能性大です。

(仮)免振でない

これは一概に言えないのですが、免振が必要ないと判断された可能性もあります。場所・土地にあった構造かは、よく確認する必要があります。

まとめ

というわけで、低仕様を語るだけで5000文字近くも費やしました。どうせなら、高級マンションとは!?みたいな記事にすればよかったと後悔していますが、皆様の参考になれば嬉しいです。マンションネタで番外編書きたいネタが大量にありますので、今後も期待してください。では、また!

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